starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

「人をめがけて走っている」 暴走に憤り 茨城・日立、東海で車突入


 「こんなことが起きるなんて」――。白昼に茨城県日立市と東海村の2カ所の役所に立て続けに車が突っ込んだ事件。居合わせた人たちは一様に声を震わせ、それぞれの職員が対応に追われた。【田内隆弘、木許はるみ、長屋美乃里、信田真由美】

 日立市庁舎前広場では障害者週間(3~9日)に合わせ、8日までバザーなどのイベントが開催されていた。この日は市内の就労支援事業所など11施設から、施設利用者やスタッフ計50人が参加。店先には障害者らが作った雑貨や野菜などが並び、市役所の昼休み時間帯は多くの人でにぎわった。

 事件が起きたのは昼休みが終わる午後1時ごろ。黒っぽい乗用車が庁舎南側の市道から、乗り入れが禁じられている広場内へと侵入した。各事業所の出店をなぎ倒し、広場北側の駐車場に止めてある乗用車に衝突した。

 この様子を見ていた施設関係者の50代女性は「当初よくあるアクセルとブレーキの踏み間違いの事故かと思った。助手席にも人の姿が見えた」と語る。しかし、運転席の男性が無言でハンドルを切り返してUターン。再び会場内を暴走し始めた。「人をめがけて走っているようだった。ブレーキも踏まず、意図的なものだと感じた」と憤った。乗用車はそのまま市道に戻り、逃げ去ったという。

 この事故で、スタッフの女性が車にはねられ重傷を負った。現場にいた施設関係者の40代女性は「(けが人は)意識はあったが顔色は真っ青。額からも血が出ていた」と話し、「もう少し早かったらもっと被害が大きくなっていたはず」と話した。

 この事件を受け、8日まで予定していた関連イベントは中止された。小川春樹市長は「広場の安全対策を検証するとともに、このような事件が二度と発生しないよう対策したい」とコメントした。

 東海村役場では午後1時半ごろ、記者(木許)が駐車場にいたところ何かが爆発するような音が響き、正面玄関に行くと白い乗用車がガラス戸を突き破って総合案内の手前まで乗り入れていた。運転席の男性は目をつぶってぐったりとした様子だった。

 突っ込む瞬間を目撃した会社員の男性は、「役場の手前に止まっていた車が、エンジンをふかして急発進した。突っ込んだ後、運転手は自分からドアを開けてしばらく職員とやりとりしているように見えた」と話す。

 村によると、ここでは同乗者はおらず、職員が運転手に住所や名前などを尋ねた。6日夜に建造物損壊容疑で逮捕された益子泰容疑者(53)=日立市=は「村役場に恨みがあった」という趣旨の供述をしているというが、村ではトラブルなど把握していないという。総合案内や手前の待合は偶然無人で、巻き込まれた人はいなかった。

    Loading...
    アクセスランキング
    starthome_osusumegame_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.