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硫黄島、噴火で直径100m程度の新島 火山予知連に報告


 小笠原諸島の硫黄島の沖合約1キロで噴火が起きているのを、毎日新聞社機が10月30日に撮影した。航空取材に同乗した東京大地震研究所の前野深准教授(火山地質学)は1日、一連の噴火で直径100メートル程度の新島が形成されたと、火山噴火予知連絡会に報告した。

 気象庁などによると、この場所では10月21日に噴煙や火山性微動が確認され、その後に噴火が発生。噴火は現在も続いている。また、海上保安庁の航空機が10月上旬にこの地点を撮影した写真には、新島は写っていなかった。このため、新島は今回の噴火で形成されたとみられる。

 新島は岩塊でできており、噴火地点のすぐ北側にある。前野さんによると、島の形状や、島から軽石と変色水が流れ出ていたことなどから、今回の噴火地点を含め、少なくとも2カ所で噴火が起きていた可能性があるという。

 硫黄島では近年、火山活動で島の隆起が続いており、この10年間で約10メートル隆起した地点もある。国土地理院によると、島の面積は隆起に伴い年々拡大し、2022年1月撮影の写真では15年に公開した従来の地図に比べて面積が約1・3倍の29・86平方キロに拡大、一部の海岸線は海側に最大約800メートル前進したという。

 前野さんは「硫黄島は世界でも最も隆起速度が速い火山の一つ。地下にマグマが蓄積していることは間違いなく、今回はその一部が漏れ出していると考えられる。流出している軽石の量が多いので、近くを航行する船は注意が必要だ」と話した。【山口智】

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