ミナミの金龍ラーメンに看板の「しっぽ」撤去命じる判決 大阪地裁

　大阪・ミナミの人気ラーメン店「金龍ラーメン道頓堀店」（大阪市中央区）の竜をかたどった立体看板の「しっぽ」部分が隣接地にはみ出しているとして、土地を所有する不動産会社が撤去を求めた訴訟で、大阪地裁は店側にしっぽ部分の撤去を命じた。26日付。

　判決などによると、竜の顔や体が壁から飛び出す形の看板は1992年ごろに設置された。問題となったしっぽは、隣接地に面する壁からはみ出している。この壁には店のひさしもあり、その下にはテーブルが置かれており、不動産会社側は「（隣接地に）建物を新築する予定なのに、土地の使用を制限されている」と主張した。一方、金龍ラーメン側は「看板の撤去費用は高額で、店のブランドイメージも低下する」と反論していた。

　小川嘉基（よしき）裁判官は、しっぽ部分とひさしが土地の境界を越えていると認定。「土地の使用が妨げられており、不利益は大きい」と判断し、ひさしも含めて取り除くよう命じた。

　金龍ラーメン側は取材に「判決を読んで対応を検討する」とコメントした。【安元久美子】