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中国・李克強前首相の突然の訃報に国内衝撃 8月には観光客に笑顔も


 中国国営新華社通信は27日、中国の李克強(り・こくきょう)前首相が突発性の心臓病で死去したと伝えた。68歳。李氏は昨年10月の共産党大会まで習近平国家主席に次ぐ党序列2位を務め、3月に10年間務めた首相を退任して引退。胡錦濤前国家主席らを輩出した党の青年組織「中国共産主義青年団(共青団)」の出身者で、経済学博士号を持つ理論家として知られた。その経済政策は「リコノミクス」と一時脚光を浴びたが、習氏への権力集中に伴い存在感は限られていた。

 李氏は引退後の今年8月、甘粛省敦煌の莫高窟を見学し、周囲の観光客ににこやかに手を振る様子を撮影した動画が確認されていた。突然の訃報に国内には衝撃が走った。

 李氏は1955年、安徽(あんき)省生まれ。文化大革命後に再開された大学入試で78年に北京大法学部に入学。北京大卒業後は共青団で要職を務め、93年にトップの第1書記に就任した。

 98年に河南省に赴任して43歳の若さで省長となると「最年少省長」と注目を集めた。同省と遼寧省の党委員会書記として実績を積むと将来の最高指導者候補とも目された。2007年に習氏と同時に最高指導部である政治局常務委員入りしたが、習氏より序列が下となり、次期首相への就任が確定的になった。

 12年の習指導部発足に伴い13年に首相に就任した後は経済政策で存在感を発揮し、就任直後から市場経済を重視する方針を表明。経済実態を正確に把握するための「李克強指数」を作成したとされ、国有企業改革、製造業中心の産業構造からの脱却などの改革案を打ち出した。しかし、経済成長の鈍化などもあって改革は思うように進まず、習氏が党の「核心」として別格の地位を固め、経済政策でも主導権を握るようになると影が薄くなった。

 首相として18年5月に訪日。共青団時代には小沢一郎氏の自宅にホームステイするなど、日本とのゆかりもあった。【北京・河津啓介】

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