米原子力空母、12日に釜山入港 米韓同盟70年で北朝鮮けん制

　韓国国防省は10日、米海軍横須賀基地（神奈川県横須賀市）を拠点とする原子力空母ロナルド・レーガンが、米韓同盟70年を記念し、12日に韓国南部・釜山港に入ると明らかにした。16日までの予定。米空母の韓国入港は、今年3月に原子力空母ニミッツが釜山港に入って以来となる。

　米韓同盟の強固さを誇示することで、今月中の「軍事偵察衛星」の打ち上げを予告する北朝鮮をけん制する狙いがあるとみられる。韓国海軍は「北朝鮮の挑発にすぐさま圧倒的、決定的な対応をとる連合防衛態勢を強化するきっかけになる」としている。米韓両政府は、米国が核と通常戦力、ミサイル防衛などで韓国を防衛する「拡大抑止」の強化を加速させている。

　北朝鮮はこれまで米空母の韓国への入港に激しく反発してきた。弾道ミサイル発射などの対抗措置に踏み出す可能性もありそうだ。

　韓国国防省は9～10日に韓国・済州島東南の公海上で、米海軍と韓国海軍、日本の海上自衛隊が、大量破壊兵器の拡散防止や海賊対策を想定した訓練を実施したとも明らかにした。【ソウル坂口裕彦】