「CAN（キャン）インベーダー」と呼ばれる特殊機器などを使って自動車盗を繰り返したとして、奈良県警西和署などは19日までに、住所不定、無職、太田昌吾容疑者（41）ら男性4人を窃盗容疑などで逮捕した。
ほかに逮捕されたのは、東大阪市御厨南2、会社員、金正鎰（しょういつ）（51）▽奈良県桜井市、無職、田代直彦（54）▽住所不定、無職、橋本祐也（38）――の各容疑者。逮捕容疑は2022年8月～23年3月、大阪、奈良両府県の駐車場などから自動車8台や備え付けられたドライブレコーダーなど計115点（被害総額約2533万円相当）を盗んだとしている。西和署によると、4人は高級車に狙いをつけ、2、3人でメンバーを組んで盗みを繰り返していたとみられる。太田、橋本両容疑者は黙秘し、残る2人は容疑を否認している。
4人が使ったとされるCANインベーダーは、自動車を制御する車内のシステムに接続することで、ロック解除やエンジンの始動を可能にする機器。仲間が周囲を見張っている間にバンパーの一部を外して車の配線に機器をつなぎ、車両を持ち去っていたという。
22年9月に桜井市の駐車場で車が盗まれる様子が防犯カメラに映っていた。この際に現場に乗り付けた車のナンバーなどから、4人の関与が浮上した。【川畑岳志】
