ジブリパークがある愛・地球博記念公園（愛知県長久手市）に、映画「となりのトトロ」に登場するネコバスをイメージした車両がお目見えする。愛知県が11日、試作車の画像を公開し、来年3月から運行を始めると発表した。5台が片道約2キロのコースを走る。
トヨタ自動車の低速電動車「アクセシブル・ピープル・ムーバー（APM）」（乗客定員5人）を借り受け、スタジオジブリの監修のもと、“ネコバスらしさ”を追求。外観は丸みを帯びた形でつや消し塗装を施し、シートにも猫の毛のようなふわふわとした質感の生地を採用した。
一般の利用者が立ち入れない外周の通路を走り、エリア間の移動などに使われることを想定。コース沿いには「どんどこ森」や11月に開園する「もののけの里」、来年3月に開園する「魔女の谷」がある。記者会見で大村秀章知事は「緑の中を走る感じで、楽しいアトラクションになると思う」と話した。
スタジオジブリの宮崎吾朗常務は、父親の駿監督とのやり取りを明らかにした。報告すると「いいじゃん」と喜んでくれたそうで、「（ネコバスの）『切符に載せるイラストを描いてよ』と頼んだところ、快く描いてくれた。これで僕の役割は果たせたかな」と顔をほころばせた。【加藤沙波】
