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「なんかいいちょうしに」走行して 南海が銚子電鉄に中古車両譲渡


 本業の鉄道事業による赤字を自虐的にアピールした副業でカバーすることで知られる銚子電鉄(千葉県銚子市)に、南海電鉄(大阪市)が加太線や和歌山港線などで使用していた車両を譲渡した。南海電鉄は「銚子電鉄でも活躍する姿を見るのが楽しみ。今後も『なんかいいちょうしに』走行してほしいと願っている」としている。

 銚子電鉄は沿線人口の減少などで、経営が悪化。2005年には公式サイトで「電車修理代を稼がなきゃいけないんです」と窮状をアピールし、副業で製造しているぬれ煎餅の購入を呼びかけて経営危機を脱した。その後も、「経営状況がまずい」ことを訴えるスナック菓子「まずい棒」の販売、鉄道の存続を訴える映画「電車を止めるな!」の制作など、自虐的なPRで話題を集めている。

 銚子電鉄によると、22年度決算では総売上高6億5151万円のうち、まずい棒やぬれ煎餅などを含む食品部門の売上高が5億3418万円を占める。補助金などを含む最終損益は約1200万円の黒字だが、食品部門の利益が無ければ赤字だった。

 ただ、本業はあくまでも鉄道。銚子電鉄の担当者は「食品の営業は地域に鉄道を残すための手段です」と話し、16年ごろから老朽化した車両に変わる新たな中古車両の導入を検討していた。設備の古さから条件が合致する車両を見つけることができていなかったが、南海電鉄の2200系車両を改造すれば銚子電鉄でも走行可能と判明。銚子電鉄が南海電鉄に相談したところ、2200系車両が今後廃車になる予定だったこともあり、2両の譲渡が決まったという。銚子電鉄が「中古の中古」ではない車両を導入するのは約30年ぶりという。

 新たな車両の導入を受けて銚子電鉄は公式ホームページやSNSで「なんかいいちょうしに!」と感謝。必要な改造を施した後に「フラッグシップトレイン」として活用し、両電鉄の連携も深めていくという。【駒木智一】

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