藤井竜王、タイトル戦初の同学年対決へ 伊藤六段が挑戦権獲得

　第36期竜王戦（読売新聞社主催）挑戦者決定三番勝負の第2局が14日、東京都渋谷区の将棋会館で指され、伊藤匠六段（20）が永瀬拓矢王座（30）に勝ち、2連勝でタイトル初挑戦を決めた。10月に開幕する七番勝負は、同じ年に生まれた藤井聡太竜王（21）にとってタイトル戦初の「同学年対決」となる。

　タイトル戦での対戦者の年齢合計は41歳となり、1990年の棋聖戦五番勝負での屋敷伸之棋聖（18）―森下卓六段（24）＝年齢・段位いずれも当時＝の計42歳を下回って最年少となる。

　伊藤六段は藤井竜王より約3カ月若い現役最年少として2020年10月にプロ入りし、今も2番目に若い棋士。21年の新人王戦で棋戦初優勝を果たし、21年度の勝率は8割1分8厘で藤井竜王を抑えて全棋士中トップとなった。ストイックに将棋に打ち込むことで知られる永瀬王座も「若手で一番研究しており、刺激になる棋士」と評し、一目置いている。伊藤六段は、藤井竜王とはこれまで2回対戦し、いずれも敗れている。【丸山進】