「大仏様きれいに」僧侶170人夏の大掃除 奈良の東大寺・お身拭い

　奈良市の東大寺大仏殿で7日、国宝の本尊・盧舎那仏坐像（るしゃなぶつざぞう）（大仏）を清める「お身拭い」の行事があった。僧侶や寺職員らが、ほうきやはたきなどを使い、1年間にたまった汚れを落とした。

　参加者は境内にある二月堂湯屋で身を清め、白装束で臨んだ。午前7時から大仏の魂をいったん抜く法要を営んだ後、作業を開始。高さ約15メートルある大仏の頭頂部には像の内部から登り、顔や胴は天井からつるしたゴンドラ3基を使うなどして、丁寧にほこりを払った。総勢約170人で、中門や回廊を含めた大仏殿全体を掃除した。

　橋村公英（こうえい）別当は「大仏様がきれいになるのを見て、訪れた人の気持ちも、すがすがしくなっていただければ」と話した。【村瀬達男】