第71期王座戦挑戦者決定戦で4日、藤井聡太名人（21）が豊島将之九段（33）に勝ち、王座への挑戦権を獲得した。終局後に藤井名人は「8冠挑戦は貴重な機会なので、しっかり全力を尽くしたい」と抱負を語った。報道陣との主なやり取りは以下の通り。
――大熱戦の一局を振り返って。
◆序盤から一手一手、手探りの将棋で、先に仕掛けたが進んでみるといい手だったかどうか。それ以降は苦しい展開にしてしまったと思っていました。終盤は苦しい中でどう勝負するかという局面が長く、最後の最後に勝ちになったのかなと感じています。
――終盤、二転三転した。
◆角を取れたあたりは好転していてもおかしくないと。（それまでは）負けにしているかなという気もしたので、指していても分からないところが多かったです。
――勝ちになったと感じた局面は。
◆竜で香車を取った時に、自玉が大丈夫であれば、もしかしたらいけるのかなと考えていました。
――王座初挑戦になった感想を。
◆王座戦ではここ数年は結果が全く出せていなかったので、今期挑戦できたことはうれしく思いますし、五番勝負もしっかりいい状態で臨めればと思います。
――8冠がかかるが、意識しているか。
◆王位戦もシリーズ中ですし、それをただちに意識することはないですけど、それ（8冠）に挑戦できるというのは貴重な機会だと思うので、しっかり全力を尽くしたいと思います。
