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牛襲うヒグマ「OSO18」の写真公開 遺伝子検査で特定 北海道


 北海道標茶、厚岸の両町で放牧中の牛を次々と襲っているコードネーム「OSO(オソ)18」の鮮明なカラー写真を標茶町が18日、公開した。これまで「可能性が高い」とみられる映像しかなかったが、遺伝子検査で初めてオソと特定できた個体の全身画像だ。背中の付近が白っぽく見えるが、光線の関係とみられ、実際の体色は全身がほぼ真っ黒のようだ。

 撮影されたのは、標茶町上茶安別(かみちゃんべつ)の育成牧場。今年初めて放牧中の乳牛が襲われた翌日の6月25日午前6時ごろ、南南西に約10キロ離れた町内の茶安別の町有林に設置した自動撮影カメラに写った全身の写真のほか、「背こすり」と呼ばれる樹木に背中を押し当て、自分の臭いをこすり付ける雄のマーキング行動も確認できた。

 体長は推定2~2・2メートル、体高は1~1・2メートル。この木からは体毛が採取され、道立総合研究機構(札幌市北区)の遺伝子検査でDNAがオソと一致したという。

 標茶町の村山尚(ひさし)農林課長は、「DNA鑑定でオソと確認された初めての画像。牛に被害を与えていないヒグマを誤って捕獲しないために役立ちそうだ」と話している。

 両町で2019年7月以降、放牧中の育成牛を中心に計66頭が死傷し、うち32頭が死んでいる。【本間浩昭】

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