那須雪崩事故 栃木県、遺族ともに控訴せず 地裁判決が確定

　栃木県那須町の茶臼岳で2017年、県立大田原高校の生徒ら計8人が死亡した雪崩事故を巡り、一部の遺族が県と引率教諭3人、県高等学校体育連盟（県高体連）に損害賠償を求めた訴訟は、県と高体連に約2億9000万円の支払いを命じた宇都宮地裁判決が14日までに確定した。県側、遺族側ともに控訴しなかった。

　県側は6月30日、控訴しない意向を示し、記者会見した阿久沢真理教育長が、「（判決を）重く受け止めている。控訴しないことが適当だと総合的に判断した」と説明していた。福田富一知事も同日、「県としての責任を重く受け止め、控訴しないこととした。事故の再発防止について教育委員会とともに真摯（しんし）に取り組んでいく」などとするコメントを発表した。【面川美栄】