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「道路に泥水が川のように…」九州北部で大雨 河川氾濫や土砂崩れも


 記録的な大雨となり、福岡県と大分県で今年初めてとなる大雨特別警報が出た九州北部。10日は各地で線状降水帯が発生し、河川の氾濫が相次いだ。複数の地点で土砂崩れが発生し、未明から1人の死亡が確認されたほか、3人が行方不明となっている。鉄道など交通機関も運休が相次ぎ、週明けの通勤・通学の時間帯を直撃した。

 「午前2時ごろに雨の音で目が覚めるほどだった。4時ごろに救急車のサイレンなどが鳴り、消防署に問い合わせたら土砂崩れが起きていると知った」。福岡県添田(そえだ)町庄で住宅の裏山が崩れ住人の高齢夫婦が土砂に巻き込まれた現場近くに住む、男性会社員(43)は驚いた様子で話した。2人は間もなく救助されたが、県によると、女性の死亡が確認された。添田町では数日間にわたり断続的に雨が降り続き、午前9時半までの72時間降水量が7月の観測史上最多の575・5ミリに達した。

 佐賀県唐津市浜玉町では、土砂崩れで住宅2棟が流され、3人が行方不明に。現場近くに住む男性(59)は「土砂崩れが発生したとみられる午前6時ごろに、停電になった。現場付近は以前も土砂崩れがあった」と話した。

 福岡県久留米市によると、同市田主丸町田主丸で筑後川の支流、巨瀬(こせ)川が氾濫し、田主丸地域で住宅の浸水や救助要請の連絡が相次いだ。田主丸中央病院では、1階が浸水し、入院患者約50人を2階に移動するなどして対応した。近くに住む女性(76)は「家は無事だけど道路に泥水が川のように流れていて、膝の上までありそうだった。家から出られず、早く雨が落ち着いてほしい」と不安そうに話した。

 交通機関も運休が相次ぎ、駅の利用者からは戸惑いの声が上がった。福岡市博多区のJR博多駅構内では、新幹線乗り場前が運転再開を待つ人たちであふれた。福岡市南区の岡本和樹さん(42)は「広島に出張予定で、午前9時に上司と集合するはずだった。営業所のあいさつ回りをする予定で、ご迷惑をかけてしまっている」と話した。

 旅行で福岡県を訪れていた大阪市の会社員男性(21)は「新幹線でこれから新大阪に向かう予定だった。今日の午後1時から仕事の予定が入っているが、もう間に合わないと思う。遅れて出社できるかどうか」。仕事で新大阪に行く予定の福岡市南区の会社員男性(58)は「バスと地下鉄は動いており、新幹線も大丈夫だろうと思ったのだが……」と早期再開を祈った。【宗岡敬介、五十嵐隆浩、河慧淋】

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