札幌市中央区のホテル客室内で頭部を切断された男性の遺体が見つかった事件で、死亡した男性と一緒に入室した人物が約3時間後にスーツケースを持って部屋を出ていたことが、捜査関係者への取材で判明した。道警はこの人物が関与した可能性が高いとみており、殺人・死体遺棄事件として捜査している。
捜査関係者によると、死亡した男性らは1日午後11時ごろ、客室に入った。一緒に入室した人物は2日午前2時ごろにフロントの前を通って出て行った。その際、つばのある帽子をかぶり、スーツケースを引いていたという。
また、遺体が見つかった室内に血痕はなく、死亡した男性は発見場所の浴室で殺害された可能性が高いことも判明した。浴室内は血を洗い流した形跡があり、男性は発見当時は裸だった。男性の衣服や携帯電話などの所持品、遺体の頭部は発見されておらず、道警は男性と一緒にいた人物が身元の特定を遅らせるために持ち去った可能性があるとみている。
遺体は2日午後3時ごろにホテルの従業員が発見。死亡した男性は45～70歳、身長は160～170センチ前後と推定され、中肉で右の下腹部に盲腸の手術痕があった。道警が身元の確認を進めている。【金将来、後藤佳怜】
