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外来カミキリ、栃木で猛威 22年度樹木被害、最多2485本に


 樹木に寄生して枯死させる特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の栃木県内の被害が2022年度も拡大した。県のまとめによると、同年度に新たに被害が確認されたサクラやモモなどの樹木は前年度から2・5倍となる2485本に上り、過去最多を更新。被害が確認された市町も広がり、県は警戒を強めている。【池田一生】

 22年度の被害は足利市が1743本で全体の7割を占め、栃木市が390本、佐野市が299本と続く。樹木別ではサクラが4分の3を占める1923本。その他のモモやウメなどが562本だった。

 県自然環境課によると、クビアカツヤカミキリは中国や台湾が原産で、成虫の大きさは2・5~4センチ。樹木に寄生した成虫が産卵し、ふ化した幼虫が内側を食べる。1~3年かけて食い荒らし、樹木は弱り枯れてしまう。18年に特定外来生物に指定され、許可無しに飼育したり、生きたまま運んだりすることが禁止された。

 県内では16年度に足利市で成虫が見つかって以降、新たにに被害が確認された樹木が17年度=8本▽18年度=219本▽19年度=399本▽20年度=634本▽21年度=979本――と年々増加している。

 被害が確認されるエリアも広がり、21年度までは足利、栃木、佐野、小山、壬生、野木の6市町だったが、22年度は新たに宇都宮、さくら、鹿沼、下野の4市で確認された。県自然環境課は「成虫は飛ぶこともできるが、車の移動や材木の運搬と一緒に移動し、被害エリアが北上していると考えられる」と分析している。

 同課によると、被害の拡大を抑えるには被害に遭った樹木を伐採し、移動してしまう前に成虫や樹木をその場から取り除くのが有効だという。県などは住宅や公園での伐採費用の補助率を「3分の2」から「6分の5」へ今年度から引き上げた。同課は「さらなる防除対策を進めていく。被害に遭った樹木を見つけたら早期の伐採に協力してほしい」と呼びかけている。

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