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茨城・取手市の床上浸水 「家具だめに」片付けの住民ため息


 観測史上最大級の大雨で、広範囲が浸水した取手市双葉地区。市は4日、床上浸水が436棟、床下浸水が165棟に上ったと発表した。4日午後1時ごろまでに85人がボートなどで救助され、水が引いた後の住宅街では住民らがあきらめ顔で片付けに取りかかっていた。【信田真由美、木許はるみ】

 市安全安心対策課によると、双葉は用水路に囲まれた低い土地。用水路から小貝川に排水するポンプを5台常設し、2日には臨時で数台追加したが、処理能力を超えて水があふれた。

 会社員の伊藤正三さん(71)は自宅が床上浸水し、車2台も水につかった。自宅前の道路は水位が胸まで達し、4日の朝まで2階で待機した。4日午前9時ごろに水がひいて片付けを開始。「畳が浮いて、家具もほとんどだめになった。汚水が流れてヘドロの臭いもする」とため息をつく。2021年にも大雨で床下浸水し、車を買い替えた。「まただめになって仕方がないとしか言いようがない。もっとひどい雨がきたらどうなるか分からない」と話した。

 避難所の取手グリーンスポーツセンター(野々井)には4日午後5時半現在、14世帯22人が避難した。

 自宅の1階が腰の高さまで浸水した会社員の松本祐一さん(39)はゴムボートで救助され、3日昼から両親と避難所で過ごす。4日に一時帰宅すると、家中が泥まみれで、浴槽は泥水でいっぱいだった。「まだ6月なのにこんなに被害が出るとは、台風シーズンを考えると怖い。きれいに片付けてもまた(大雨が)来るかもしれない」と恐れる。

 父喜平さん(72)は「避難所で寝ても頭の芯が寝ていない感じで疲れが取れない。臭いもひどいので、片付けが終わって家に住めるのがいつになるかは全く分からない」と疲れた表情を見せた。

 市社会福祉協議会は5日にもボランティアの窓口を設置し、片付けなどを手伝う人を市内外から募集する。

   ◇

 県防災・危機管理課によると、4日午後6時までに床上浸水は取手を含む8市町で計451棟、床下浸水は同13市町で計208棟に上った。冠水などによる道路規制も鉾田市や龍ケ崎市などの10カ所で続いた。

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