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脳梗塞リスク防げ 心房細動早期発見へ 大分大が健康データ収集


 脳梗塞(こうそく)のリスクを高める心房細動の潜在患者を早期に発見しようと、大分大医学部などは、大分県の臼杵、杵築の両市在住の65歳以上を対象に、ばんそうこう型の心電計を使った健康データ収集を始めた。同部によると、国内初の取り組みといい、健康寿命を延ばすことが期待される。【石井尚】

臼杵、杵築両市の65歳以上対象

 心房細動は、心房内に流れる電気信号の乱れによって引き起こされる不整脈の一種。心房がけいれんしたように震え、全身に血液をうまく送ることができなくなる。また、心房内で血栓(血液の固まり)ができるため、血管を詰まらせ、脳梗塞などを引き起こす可能性もある。

 同部循環器内科・臨床検査診断学講座の高橋尚彦教授によると、潜在患者の発見は、健康診断のような短時間では難しく、一定期間まとまった心電図を診る必要があるという。発見できれば、抗凝固薬を処方して脳梗塞などを予防できる。

 今回の枠組みは、国際会議など事業の企画運営を手がける日本コンベンションサービス(東京都千代田区)が提案。化学素材メーカーのJSR(同港区)製造の心電計を使う。総事業費は約1300万円になる見通しで、2市が半額を負担する。

心電計は重さ12グラム、ばんそうこう型

 心電計(縦10センチ、横3センチ、厚さ5ミリ)は重さ12グラムと軽く、肌に直接貼り付けられるうえに防水性も高く、着けたままシャワーを浴びることも可能だ。1週間ほどデータを収集した後、JSRに郵送返却し、そのデータを同部の専門医3人がチェックする。心電計の着用から結果の通知までは約1カ月を見込む。

 2市でデータ収集する理由について、高橋教授らは記者会見で「高齢化率約40%の典型的な地方都市。心疾患を専門にみる医療機関も少ない」と説明。費用の負担割合などから、臼杵では200人、杵築で400人のデータ収集を目指す。

 会見に同席した臼杵市の中野五郎市長は「産官学の取り組みの成果を市民の健康(増進)につなげたい」と話し、杵築市の永松悟市長は「市民にはこの事業を(健康維持に)生かしてほしい」と呼びかけた。

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