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障害の有無問わず車いすリレー 長野県が呼び掛け、小学校の運動会で


 長野県高山村立高山小学校の5年生(45人)は27日の運動会で、障害の有無に関わらず競技用車いすを使ったリレーを行った。スポーツを通した共生社会を目指す県などの取り組みに呼応し実施。周囲の声援を受け、児童は土煙を上げて車いすをこいだ。県によると、小学校の運動会で、学年全員が競技用車いすを使う種目に参加するのは県内で初めて、全国でも例がないと思われるという。【去石信一】

 児童は赤組と白組各3チームに分かれ、1台の車いすで走者を交代しながら8区間を走り、順位を競った。脚に障害がある児童が1人いた。

 2種目行い、第1種目は1人ずつ約10メートル区間を往復。折り返し地点のパイロンをスムーズに回る操作技術が肝心。第2種目は1人約15メートルの直線を片道ずつ走りスピードに乗れるかが勝敗を分けた。いずれも、走者交代の時の車いすの乗り降りもポイントとなった。県が車いすを貸し出し、2週間前から練習に参加して実施を支援。競技方法は児童が考えた。

 県は、日本財団パラスポーツサポートセンターと共に、障害者スポーツによる事業「パラウェーブNAGANO」を2019年度から展開。県民の共生社会実現を目指し、これまで県が考案したスポーツ「車いすボールチャレンジ」を小中学校で実施するなどしてきた。

 阿部守一知事は26日の定例記者会見で、今回について「障害があってもなくても、一緒に参加できる運動会を広げたい」と話した。県が車いすを使う運動会を呼び掛けたところ、県内2校が応じた。高山小のほか、塩尻市立塩尻西小4年生(49人)は6月3日に挑戦する。

「得意なこと、できた」「協力し合って走れた」 親友同士の2人語る

 車いすリレー後、親友同士の5年生2人がインタビューに答えた。

 鈴木悠仁(ゆに)さん(10)は、先天的な脚の障害があり、歩行の補助具や車いすを使う。「運動会が嫌いだったけど、今年は得意なことができた。来年もやりたいし、ボールも使ってみたい」と、はにかみながら話した。今回の出来は「50点」。交代がスムーズにいかなかったり、スピードが出なかったりしたからだという。

 小山結來(こやまゆら)さん(10)は「地面がガタガタしていて走りにくかったけど(みんなと)協力し合えた。(今度は)バトンを膝に置いてリレーするのもいいと思う」と話した。小山さんに障害はないが、鈴木さんと車いすテニスなどを楽しむ仲だ。

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