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カツオの“全部”味わって アパレル会社と静岡県がパスタソース開発


 カツオのうまみ、残さず味わって――。アパレル会社「デイトナ・インターナショナル」(本社・東京、佐々木聡社長)と静岡県はカツオの内臓などの「未利用資源」から抽出したエキスを使ったパスタソース「焼津鰹のペペロンチーノ」を、開発した。海産品の加工時に大部分が捨てられてしまう「残さ」の利活用に民間企業が挑戦した形だ。

 静岡県のカツオの漁獲量は年間約8万6000トン(2021年)で全国1位だが、このうち1万トン以上が廃棄され、家畜の飼料や肥料にされている。こうした未利用資源を食品に加工して、フードロス問題の解決や地域の魅力の発信につなげようと手を挙げたのが、静岡市などにセレクトショップ「フリークスストア」を展開しているデイトナだった。

 ソースの開発には、県水産・海洋技術研究所(同県焼津市)も技術協力した。特殊な機械でカツオの内臓や端切れにうまみを増やす酵素を加えてかき混ぜ、液状にしてエキスを抽出。味を調えてパスタによく絡むよう加工した。カツオの風味を感じられる濃いめの味付けで、お酒にも合うのが特徴という。

 アパレル会社の強みを生かし、シェフがカツオにまたがるポップなイラストをあしらうなど商品デザインにもこだわった。同じデザインのパスタ皿やTシャツ、メッシュキャップなども製作した。

 デイトナはこれまで、長野県と連携してジビエ肉を使ったカレーの缶詰を開発するなど、地域に根ざした社会貢献に力を入れてきた。今回のパスタソースもその一環で、簗瀬岳マネジャーは「お店に来てくれる若い世代に地域課題について考えるきっかけを提供したい。新しい特産品になってくれたらうれしい」と話していた。

 パスタソースは税込み358円。併せてパスタ皿なども27日から「フリークスストア静岡店」(静岡市葵区)で販売する。6月中旬からオンラインでも扱う予定。問い合わせは同店(054・266・4567)へ。【最上和喜】

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