ツイッターの投稿で名誉を傷付けられたとして、日本維新の会前代表の松井一郎氏が、タレントで元参院議員の水道橋博士氏に550万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が16日、大阪地裁であった。冨上智子裁判長は投稿が名誉毀損（きそん）にあたると認定し、水道橋博士氏に110万円の支払いを命じた。水道橋博士氏は控訴する意向を示した。
判決によると、水道橋博士氏は2022年2月、動画投稿サイト「ユーチューブ」から「維新の闇」「経歴ヤバすぎ」などの文言や松井氏の顔写真が記載されたサムネイル（動画の内容を要約した画像）を引用した上で、「下調べが凄（すご）いですね。知らなかったことが多いです」とツイッターに投稿した。
冨上裁判長は「下調べが凄い」などのコメントについて、サムネイルに取り上げられた犯罪を松井氏が過去にしたかのように認識させ、松井氏の社会的評価を低下させたと判断。「真偽不明な疑惑があることを示した投稿に過ぎない」とする水道橋博士氏側の反論を退けた。
松井氏は「SNS上でデマを拡散して誹謗（ひぼう）中傷することは絶対に許せない。今後このような事案がなくなることを強く望む」、水道橋博士氏は「主張が認められず残念」とのコメントを出した。【鈴木拓也】
