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名人戦第3局「2日目は一気に差開く可能性も」 副立会の出口六段


 渡辺明名人(39)に藤井聡太王将(20)が挑戦し、藤井王将の2連勝で迎えた第81期名人戦七番勝負の第3局(毎日新聞社、朝日新聞社主催、大和証券グループ協賛、大阪府高槻市など地元主催)は13日午後6時半、先手番の渡辺名人が41手目を封じて1日目の対局を終えた。副立会の出口若武(わかむ)六段は「2日目は激しい攻め合いに突入すれば、一気に差が開く可能性もある」とみている。

力でぶつかり合うシリーズに

 出口六段は、第2局までを「どちらが勝ってもおかしくない将棋だったが、冷静に藤井王将が勝ち、非常に充実している。力でぶつかり合い、力比べのシリーズになった」と分析する。第1、2局は渡辺名人が角道を止めたが、第3局で藤井王将が△4四歩(10手目)と角交換を拒否したのは「第1、2局と似た形となり、読みの蓄積があるので、藤井王将は△4四歩とやろうと決めていたのでは」と話す。

1日目 渡辺名人の▲6六歩で未知の戦いに

 渡辺名人の▲6六歩(21手目)で、前例を離れて未知の戦いに入った。後手から△7四歩~△7三銀~△6四銀~△6五歩と、急戦で角頭を攻める狙いがあり、渡辺名人の▲6六歩は、後手からの急戦策に▲6七金と守る手を用意して「急戦を受け止めてから、攻撃態勢を整えよう」という意図があるという。

 午後の戦いに入り、渡辺名人が1時間13分考えて▲8八玉(37手目)と入城したのは「決断の一手」。先手の玉が後手の角の利き筋に入るので△6五歩の仕掛けを与える。この局面までお互いに駒のやり取りはないが、「水面下では、ずっと駒がぶつかる局面を読み合っている。たくさん読んだうえで、ここが勝負の分かれ目と判断した」というのが出口六段の見方だ。藤井王将は慎重に1時間19分使って△6五歩(38手目)とぶつけ、封じ手時刻が間近に迫る中でいよいよ戦いが始まり、2手進んで封じ手局面となった。

封じ手は……

 出口六段が封じ手の有力候補に挙げたのは▲2四歩。「後手の角のラインを緩和する」狙いがあるといい、△同歩▲同角△同角と角交換に進めば角の脅威がなくなる。△同歩▲同角に△4四角と交換を避けると▲2三歩と攻めの拠点を築き、銀が手に入った時に▲2二銀と打ち込む厳しい反撃を見せて、藤井王将の攻めをけん制しているという。

 出口六段は「激しい攻め合いになる手順もあり、両者は一晩かけてさまざまな手順を読むのではないか」と話し、攻め合いに突入すれば一気に差が開く可能性もあるとみている。【丸山進、新土居仁昌】

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