上皇ご夫妻が京都と奈良旅行へ 14～18日、4年ぶり地方訪問

　宮内庁は1日、上皇ご夫妻が14～18日に京都府と奈良県を私的に旅行されると発表した。滞在中に大聖寺（京都市上京区）で明治天皇の皇后だった昭憲皇太后が着用した正装のドレス「大礼服」などを見学する。ご夫妻は引っ越しに伴って御用邸などに滞在したことを除き、地方を訪れるのは約4年ぶりとなる。

　ご夫妻は14日午後に皇室ゆかりの泉涌寺（東山区）を訪問する。15日午前は京都御苑（上京区）で「葵祭（あおいまつり）」の行列を見学し、午後に大聖寺を訪ねる。同寺が所蔵する昭憲皇太后の大礼服は長いトレーン（引き裾）が特徴で、スパンコールなど豪華な装飾が施されている。しかし長い歳月で傷みが進み、上皇后美智子さまの支援もあって2018年から修復作業が始まり、今年2月に完成した。

　ご夫妻は16日に奈良県へ移動。17日は中宮寺（斑鳩町）を訪問後、なら歴史芸術文化村（天理市）で文化財の修復作業について説明を受ける。【高島博之】