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アメリカ、国連事務総長の通信傍受 穀物合意めぐる姿勢を批判


 米国の機密資料がネット交流サービス(SNS)上に流出した問題で、米国が国連のグテレス事務総長の通信を傍受していたと英BBCが伝えた。流出文書の一つは、黒海を通じたウクライナ産穀物の輸出合意を維持するために、グテレス氏がロシアの利益を優先しすぎていると批判的に報告していたという。

 輸出合意はトルコと国連が仲介し、ウクライナ、ロシアを含めた4者で昨年7月に成立。今年3月に少なくとも60日間の延長が決まった。流出文書は、グテレス氏が2月、延長の同意をロシアから取り付けようとするあまり「(ウクライナ侵攻の)責任をモスクワに負わせる努力を台無しにしている」と批判していた。

 国連は昨年7月末にウクライナ産穀物の輸出合意を結んだ際、ロシアとの間で同国産の農産物や肥料の輸出を促進するとの協定も結んだが、ロシアはその履行が不十分だと不満を示し、合意の延長拒否もちらつかせていた。グテレス氏はこれまで、ロシア産の農産物などの輸出も大事だと繰り返し強調していた。

 BBCによると、このほか、2月のグテレス氏とモハメド副事務総長の会話記録では、欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長が武器や弾薬の増産を呼びかけたことにグテレス氏が「失望」を表明していたという。

 ウクライナ産穀物の輸出合意は、ロシアによるウクライナ侵攻で加速した世界的な穀物価格の高騰に歯止めをかけることに貢献した。グテレス氏の報道官は13日の定例記者会見で、「事務総長は自分に対するスパイ行為には驚いていない。私的な会話(の内容)を歪曲(わいきょく)され、公にされるということに驚いている」と語った。【ニューヨーク隅俊之】

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