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保存修理の重文「道後温泉本館」 予定半年早め24年7月に全館再開


 国重要文化財「道後温泉本館」の保存修理について、松山市の野志克仁市長は11日、工事完了が当初見込みより半年早まり2024年7月中に全館で営業再開すると発表した。新型コロナウイルス禍を逆手にとり、休館を余儀なくされた時期に工事を前倒しするなど工程を何度も見直したことが奏功した。日本三古泉を象徴する建物の全景が5年半ぶりに見られるようになる。

 現在は霊(たま)の湯と又新殿(ゆうしんでん)のみの部分営業だが、一時休館を経て24年7月中には神の湯、休憩室も含め全館利用できるようになる。本館工事の総事業費は約26億円。19年1月に着手し、23年3月末時点で約7割まで進んでいる。

 20、21年に計167日あった休館時期に積極的に工事を進めた。工事前に検証を重ねることで現場での作業時間を大幅に短縮。建物周辺の工事を優先的に実施し、文化財調査を営業再開後に回すなど工程の効率化を徹底した。

 野志市長は「国内外から多くの方に来てもらえる機会が増える。アフターコロナに向け地域経済を更に活性化できる」と期待を示した。

 本館は松山市を代表する観光地。大幅な観光客減を避けるため、営業しながら工事を進める一方、訪れた人に楽しんでもらえる施策も仕掛けた。風雨から建物を守る巨大なテント膜も工夫した。19年7月~21年5月には手塚治虫の名作漫画「火の鳥」などを描き、現在は日本を代表する現代美術家、大竹伸朗氏がデザインした作品を採用。多くの観光客が写真を撮るスポットにもなっている。建物に映像を投影するプロジェクションマッピングなども実施してきた。【山中宏之】

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