シダレザクラの開花、予想外 秋田で早めた桜祭りより先に満開へ

　東北有数のサクラの名所、秋田県仙北市角館地区で武家屋敷通りのシダレザクラが見ごろを迎えている。仙北市は開花が平年より約2週間も早いことから、ライトアップや出店でにぎわう「角館の桜祭り」を例年より5日前倒しして15日からと決めたが、開始前に満開を迎えそうだ。

　秋田地方気象台は7日、秋田市内で平年より15日早い満開を発表した。3月の気温が平年より3・5度高かったことが影響しているとみられる。盛岡や青森でも平年より早い開花となった。

　晴天の10日、角館地区の樺細工伝承館前では多くの観光客が5日に開花したシダレザクラの前で記念撮影をしていた。10日現在で一部満開の木もあるが、全体では6分咲きで満開予想は11日という。桧木内川沿いのソメイヨシノは4分咲きで、14日に満開になる見通し。

　仙台市から夫と訪れた米内恵美子さん（70）は「サクラが咲いている頃と知り数十年ぶりに訪れた。とてもきれい」と話し、景色を楽しんでいた。

　仙北市観光課の担当者は「市内には田沢湖畔など10日ほど遅く見ごろを迎える場所もあるので、合わせて楽しんでほしい」と話す。【猪森万里夏】