starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

羽生善治九段、成長はこれからも 「追われる」から「挑む」に


 中学生で将棋棋士としてデビューして以来、前人未到の獲得タイトル数99という記録を持つ。羽生善治九段(52)は「平成将棋界のレジェンド」と呼ばれ、かつては無類の強さを誇った。しかし、ここ数年はAI(人工知能)による研究を取り入れた若手棋士に苦戦することも増えた。調子を取り戻すことができず、2021年度はデビュー以来初めて年間成績で負け越し、連続29期在籍した名人戦A級順位戦からも降級してしまった。

 だが、羽生さんは不死鳥のようによみがえる。22年秋に行われた第72期ALSOK杯王将戦リーグで、強豪棋士たちに勝ち続け、王将への挑戦権を獲得したのだ。対戦相手は、デビューから29連勝、17歳11カ月という史上最年少でタイトルを獲得した若き王者、藤井聡太王将(20)。新旧の天才棋士の決戦を、将棋ファンは固唾(かたず)をのんで見守った。

 王将戦七番勝負の対局が始まっても、羽生さんの自然体の姿は変わらなかった。30歳以上若い藤井さんとの対局を心から楽しんでいるように見えた。結果は2勝4敗で敗退。「藤井さんが圧勝するのでは」という世間の予想を覆して、羽生さんは2勝を挙げた。

 王将位を奪還することができなかった挑戦者は「もうちょっと工夫する余地はあったのかな」と述べ、さらに「(藤井さんとの)感想戦が楽しかった」と口にした。

 「羽生マジック」とも言われた強さを発揮した棋士も50歳を超えた。長年、強豪棋士たちから追われるポジションにいたが、力を持つ若手棋士らに挑む立場に変わった。

 加齢によって集中力や体力が奪われることは自然だが、羽生さんから気負いは感じられない。「置かれている現状の中で、一生懸命やっていくしかないのかな」。年齢に関係なく、成長はこれからもできると考えている。

 タイトル獲得通算100期という大記録も目の前にしている。羽生さんの挑戦はこれからも続く。

    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.