送還の女性容疑者、窃盗容疑で逮捕 「ルフィ」詐欺集団の一員か

　全国で相次ぐ広域強盗事件で指示役だった「ルフィ」と名乗る人物の可能性がある渡辺優樹容疑者（38）をトップとする特殊詐欺グループのメンバーとみられる山田李沙容疑者（26）が17日、フィリピンから強制送還され、窃盗容疑で警視庁に逮捕された。今も数十人のメンバーがフィリピン国内に潜伏しているとみられる。

　山田容疑者は詐欺電話の「かけ子」とみられ、今年1月にフィリピン当局に拘束され、現地の入管施設に収容されていた。

　逮捕容疑は2019年11月、警察官などになりすまして東京都内の高齢女性にうその電話をかけ、キャッシュカード5枚を盗んだとしている。同課は認否を明らかにしていない。

　フィリピン当局は19年11月、マニラ市内にあったグループの拠点を摘発。かけ子ら36人を拘束し、全員が日本に強制送還された。

　捜査関係者によると、摘発時に山田容疑者を含む数十人のメンバーが逃走したという。現在もメンバーとみられる日本人の男女4人がフィリピンの入管施設に収容されており、警視庁は引き続き身柄の送還を求めている。【林田奈々、遠藤龍】