札幌女子大学生死亡 容疑者を嘱託殺人罪で起訴 札幌地検

　札幌市東区のアパートで北海道小樽市の大学生の女性（当時22歳）の遺体が見つかった事件で、札幌地検は17日、このアパートに住む無職、小野勇容疑者（54）＝同区北45東15＝を、嘱託殺人と死体損壊の罪で札幌地裁に起訴した。小野被告は殺人容疑などで逮捕、送検されていた。地検は殺人罪については「立証できる証拠を集めることができなかった」としている。

　起訴状などによると、小野被告は昨年10月3～6日の間に、自室で大学生の瀬川結菜さんに頼まれ首を絞め付けて窒息死させた後、浴室で瀬川さんの体を刃物で損壊したとしている。

　地検は死体遺棄と銃刀法違反の容疑について、いずれも不起訴処分とした。理由は明らかにしていない。

　捜査関係者によると、小野被告は瀬川さんとSNS（ネット交流サービス）を通じて知り合ったとみられ、殺害依頼のやり取りなどをしていたという。地検は今月13日まで約3カ月にわたって鑑定留置を実施し、刑事責任能力を問えると判断した。【金将来】