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「夢のエネルギー源」実現に一歩=核融合で進展、慎重意見も


 【ワシントン時事】米エネルギー省が13日発表した核融合反応をエネルギーとして活用するための「科学的進展」は、「夢のエネルギー源」の実現への一歩となった。原子力発電より安全で、気候変動の原因となる温室効果ガスを排出せず、事実上無限にエネルギーを生み出すことができる核融合。ただ、専門家によると、実現は早くても今世紀後半になりそうだ。  「潜在的な利益は非常に大きい。炭素を出さないエネルギーで世界の需要を満たすことができる。エネルギー安全保障にも役立つ」。実験を担った米ローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)の科学者タミー・マー氏は討論会で成果を誇示した。  同省によると、LLNLのチームは5日、レーザーを使った実験で、核融合を起こすために投入されたよりも多くのエネルギーを生成することに初めて成功した。投入した2.05メガジュール(MJ)に対し、発生したエネルギー量は3.15MJだった。  核融合は太陽のエネルギー源。二つの原子核が一つに融合することで大きなエネルギーが生じる原理を活用するもので、「地上に太陽をつくる研究」と呼ばれる。原料は水素の一種の重水素などで、世界各地で豊富に手に入る。  世界中の専門家も高く評価している。スペイン・マドリード工科大のホセ・マルティン名誉教授は「人類が必要とするエネルギー源になると信じるに足る大きな一歩だ」と称賛。英インペリアル・カレッジ・ロンドンのマーク・ウェンマン博士は「核融合研究への資金投入を促進し、核融合炉を送電網に接続する時代に近づく」と強調した。  ただ、英マンチェスター大のアニーカ・カーン博士は「科学的には素晴らしい成果だが、実用化は道半ばだ。今世紀後半にこの技術が使われるようになればいい」と慎重姿勢を崩さなかった。LLNLのキム・ブディル所長は「実用化には数十年かかる」と述べたが、「これまでは50年と言ってきたが、そんなにかからないと思う」とも語った。 【時事通信社】 〔写真説明〕レーザーを使う核融合の実験施設(米ローレンス・リバモア国立研究所=LLNL=提供)=2012年7月、カリフォルニア州リバモア(AFP時事)
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