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「南西シフト」「反戦」揺れる島=機動戦闘車の公道走行―沖縄


 緊迫する台湾海峡の目と鼻の先に位置する沖縄県の与那国島で、自衛隊と米軍が初めて統合演習を実施した。海洋進出を強める中国を念頭に、日米の連携強化をアピールする狙いもあるとみられるが、玉城デニー知事が県民の反戦感情に配慮して機動戦闘車(MCV)の公道走行に反対するなど、人口約1700人の離島が揺れている。  太平洋戦争末期の沖縄戦では、住民が激しい地上戦に巻き込まれ、県民の4人に1人が亡くなったとされる。砲塔を備えるMCVの外観は戦車を連想させることから、玉城知事は「住民の不安が広がる」と防衛省にくぎを刺し、公道走行は控えるよう申し入れていた。  ただ、先島諸島では陸自配備容認派の首長が当選を重ねるなど、地上戦の展開された沖縄本島とは抵抗感に温度差もある。与那国駐屯地は住民投票を経て2016年に開設され、沿岸監視隊が置かれた。人口減少に悩む自治体側が誘致した経緯もあり、防衛省関係者は「与那国では反発は感じなくなった」と明かす。  島から台湾までは約110キロしかなく、「眼前できな臭くなっている」(防衛省関係者)という事情もある。8月、ペロシ米下院議長が訪台すると、中国軍は大規模な軍事演習で反発。与那国島の沖合約80キロにミサイルが落下し、局地的な衝突の現実味が増した。島では避難用シェルター建設の議論も進む。  政府は先島諸島などの防衛力を強化する「南西シフト」を進め、「いざという時に円滑に部隊を展開できるようにしたい」(同)と、今回の訓練では即応体制の確認も図られた。ただ、県側は有事で住民の安全が守られるのかが不透明だとし、MCVの公道走行が不安を募らせるリスクもはらんでいる。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕陸上自衛隊与那国駐屯地 〔写真説明〕陸上自衛隊の16式機動戦闘車(MCV)=2018年8月26日、静岡県御殿場市の東富士演習場
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