父親「夕方まで在宅」＝帰宅後、車止めたまま―岸和田の２歳女児死亡・大阪府警

　大阪府岸和田市で女児（２）が乗用車内に取り残され死亡した事故で、父親が女児の姉らを車で送って帰宅した後、「夕方に家を出るまで在宅していた」という趣旨の話をしていることが１５日、府警への取材で分かった。この間、女児が乗った車は自宅近くに止めていたという。府警は父親が車内にいる女児に気付かなかったとみて、重過失致死容疑も視野に詳しい経緯を調べている。 　府警捜査１課によると、女児は両親と姉、妹の５人家族。父親は１２日午前７時５０分ごろ、ワンボックスカーに娘３人を乗せて自宅を出発。姉と妹を市内の認定こども園に送った後、女児を別の保育所に預けるのを忘れたまま同８時ごろ帰宅し、夕方まで自宅で過ごしたとみられる。 　父親は午後５時すぎ、同じ車に乗り保育所に行ったが、職員に「きょうは来ていない」と言われて預けていないことに気付き、保育所の駐車場に止めていた車内で女児を見つけた。女児は３列目の運転席側にあるチャイルドシートにベルトを着けた状態で座っていた。司法解剖の結果、死因は熱中症と判明した。 　府警は自宅を調べるなどしたが、これまでに虐待をうかがわせる形跡は確認されていない。同課は事情聴取の結果も踏まえ、父親に女児を置き去りにする意図はなかったと判断しているもようだ。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕大阪府警本部＝大阪市中央区