役員登記書き換え容疑で６人逮捕＝会社乗っ取り計画か―警視庁

　金融会社の役員登記を不正に書き換えたとして、警視庁新宿署は１０日までに、電磁的公正証書原本不実記録・同供用容疑で、会社役員石井実成（７２）＝東京都三鷹市下連雀、韓国籍の自称会社役員金永殷（６１）＝住所不定＝両容疑者ら男女６人を再逮捕した。 　同署は、金融会社の子会社が韓国で資産約１０００億円を保有することに目を付け、乗っ取りを図ったとみて調べる。 　再逮捕容疑は６月１０日、偽造した株主総会の議事録や印鑑証明を東京法務局新宿出張所に提出し、知人の男が社長に就任したなどとする虚偽の登記をした疑い。　 　同署によると、男らに議決権を持たせるため、石井容疑者らは登記を無断で計４回変更し、発行済み株式総数や資本金を増やすなどしていた。 　石井容疑者がリーダー格とみられ、「会社を売ることが目的だった」と供述。金容疑者は石井容疑者らが乗っ取った金融会社を買い取るため、同容疑者側に手付金として６億円を振り込んでいた。「（石井容疑者から）６０億円で売ると言われた。子会社が欲しかった」と話している。 　６月、事情を知らない金融会社側に法務局から、本来の社長の解任通知が届いて発覚。新宿署に告発していた。 　同署はこれまでに石井容疑者らを同容疑で３回逮捕するなどしている。（了）【時事通信社】