停止期間除外「考えにくい」＝原発運転延長で規制委員長

　原発の運転期間延長を巡り、経済産業省が審査などに伴う稼働停止期間を除外する案を検討していることについて、原子力規制委員会の山中伸介委員長は９日の定例記者会見で、「カレンダー通りの規制以外は考えにくく、基本的にそれを変えるつもりはない」と否定的な見方を示した。　 　規制委は２日の定例会合で、「最長６０年」の現行規定が撤廃されても、「運転開始から３０年目以降は、１０年以内ごとに認可が必要」との基本方針を大筋で了承。１６日にも正式決定する見通しだ。 　一方、経産省は８日の有識者会議で、規制委の審査や裁判所の運転差し止め命令などによる停止期間を算入せず、事実上「６０年超」の運転を認める案を中心に検討を進めたい考えを示している。 　これに対し山中委員長は「われわれの規制は、（停止期間を除外せず）暦年で評価することが共通認識になっている」と強調。「暦年ごとに物理的劣化や設計の古さを審査していくので、（経産省案が）どういう運転期間の設定になろうとも、影響が出るとは考えていない」と述べた。（了）【時事通信社】