日本の核廃絶決議案を採択＝禁止条約に初言及―国連委

　【ニューヨーク時事】国連総会第１委員会（軍縮）は３１日、日本が毎年提出している核兵器廃絶決議案を賛成１３９、反対６、棄権３１の賛成多数で採択した。採択は２９年連続だが、今年は初めて核兵器の製造や保有を全面的に禁じる核兵器禁止条約に言及した。１２月上旬に総会本会議で正式に採択される見通し。 　日本は核禁条約に不参加だが、８月にロシアの反対で採択に至らなかった核拡散防止条約（ＮＰＴ）再検討会議の最終文書案に含まれていたことを踏まえた。決議案は、核禁条約が昨年１月に発効し、今年６月に第１回締約国会議を開催したことに「留意する」と記した。 　また、幅広い支持を得るためロシアの名指しは避けたが、全会一致を必要とするＮＰＴ最終文書案の採択を阻んだ「１カ国の決定に遺憾の意を表明する」と明記。ロシアの侵攻を受けるウクライナの状況など国際安全保障環境が悪化していることや、核兵器使用の脅威が高まっていることに「深い懸念」も表明した。　【時事通信社】 〔写真説明〕米ニューヨークの国連本部（ＡＦＰ時事）