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「渋谷暴動」半世紀経て審理=元学生ら目撃証言、焦点に―無罪主張の大坂被告、25日初公判


 1971年11月に東京・渋谷で警察官が殺害された「渋谷暴動事件」の審理が25日、東京地裁で始まる。殺人や現住建造物等放火などの罪に問われているのは、約46年間の逃亡の末に逮捕された過激派「中核派」のメンバー、大坂正明被告(73)。有力証拠がない中、未成年だった元学生4人が現場で目撃したなどと供述しており、法廷でどう証言するかが焦点になる。  今年は沖縄本土復帰から50年。71年当時は、中核派が米軍駐留を認めた沖縄返還協定の批准阻止を掲げ、「11・14東京大暴動」「全国総動員・機動隊せん滅」を呼び掛けるなど騒然とした。  無期懲役が確定し、2019年に病死した星野文昭元受刑者=当時(73)=らの判決によると、渋谷に覆面姿の学生や労働者ら約150人が集まり、火炎瓶、鉄パイプなどで武装して機動隊と相対した。星野元受刑者の指揮下、大坂被告の「殺せ、殺せ」との怒号に呼応した一部が、新潟県警から派遣された中村恒雄巡査=当時(21)、警部補昇任=を襲い、火炎瓶を投げ付け殺害したとされる。  「群馬部隊」が主に関与し、高崎経済大生だった星野元受刑者ら6人が逮捕、起訴され、公判停止中に病死した1人を除く5人の有罪が確定した。このうち2人を含む、少年だった元学生計4人が当時、襲撃現場に大坂被告もいたと供述している。  一方、大坂被告は千葉工業大に在籍。捜査関係者によると、大坂被告は北海道帯広市出身。北海道大への進学がかなわず、家族から絶縁され極貧生活の中で闘争に身を投じた。事件後はアジトを転々とする生活だったとみられ、大阪府警の捜査で17年に広島市内で発見された。  関係者によると、警視庁公安部は逮捕後、改めて関係者から事情聴取したが、検察側は目撃を証言した4人の当時の供述調書を立証の柱に据えるもようだ。  弁護側は暴動への参加は認めつつ、現場から約100メートル離れた場所で警察車両を追跡していたと反論し、無罪を主張。4人とは「面識はない」として供述の信ぴょう性を争う。逃亡生活も注目されるが、大坂被告は仲間に迷惑が掛かるとして明らかにしないという。  25日から始まる公判は裁判員裁判の対象から外され、手荷物検査など厳戒態勢の中で行われる。検察側、弁護側で計28人の証人尋問が予定され、元学生や当時の機動隊員らが法廷に立つ見通しだ。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕東京へ移送のため、伊丹空港に到着した過激派「中核派」のメンバー・大坂正明被告=2017年6月、大阪府豊中市 〔写真説明〕沖縄返還協定の批准阻止を訴える過激派学生=1971年11月、東京都渋谷区 〔写真説明〕沖縄返還協定の批准阻止を訴え、投石する過激派学生=1971年11月、東京都渋谷区
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