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少数民族の同化推進=言語や宗教、「共同体」優先―中国


 【北京時事】中国共産党の習近平総書記(国家主席)は16日の党大会開幕式で提示した政治報告で、民族政策について「中華民族共同体意識の強化を主軸とする。民族の団結・進歩に向けた事業を全面的に推進する」と強調した。少数民族の多様な言語や宗教を多数派の漢族に合わせて「中国化」する同化政策は、習氏の3期目で一層進む見通しだ。  政治報告は、標準中国語の普及に「さらに力を入れる」と宣言。実質的に信教の自由を認めず、「宗教の中国化の方向を堅持し、社会に適応するよう積極的に導く」と表明した。  党大会の出席者も習氏が主導する民族政策の正当化に努めた。「各民族360万人以上が高原で幸せに暮らしている」。庄厳・チベット自治区党委常務副書記は19日、党大会に合わせた記者会見でこう誇った。  しかし、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世は亡命政府と共にインドへ逃れたまま。2008年には区都ラサで大規模な抗議行動が鎮圧された。亡命政府関係者は「今年から4、5歳の子供が寄宿舎に入れられ、中国語や共産党にとって都合の良い歴史を教えられている。自治区内の監視が厳しく、海外との連絡も困難だ」と指摘する。  100万人以上が施設に収容されたと言われる新疆ウイグル自治区の少数民族弾圧には国際的な批判が高まっている。8月には国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)が同自治区の「深刻な人権侵害」を認定する報告書を発表した。  張春林・同自治区党委宣伝部長は20日の記者会見で「新疆は5年以上テロが起きていない」と治安対策の成果をアピール。「社会が安定し、民族が団結し、宗教の調和が取れている」と主張した。  新疆出身のウイグル族経済学者、イリハム・トフティ氏は、共産党による新疆政策の問題点を冷静に指摘し、中国語ウェブサイト(既に閉鎖)を設けて民族間の理解を促した。ところが国家分裂罪に問われて無期懲役の判決を受け、14年から収監されている。イリハム氏はノーベル平和賞候補となり、19年に人権・自由の擁護への貢献をたたえる欧州連合(EU)欧州議会のサハロフ賞を受賞した。 【時事通信社】 〔写真説明〕中国共産党大会の開幕式を終えた少数民族の代表団=16日、北京(EPA時事) 〔写真説明〕中国共産党大会の開幕式の映像を見る少数民族の人々=16日、南西部貴州省丹寨県(AFP時事)
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