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北朝鮮、核実験「地ならし」か=日米けん制で高まる緊張


 【ソウル時事】北朝鮮は4日、2017年以来となる日本列島上空を越える弾道ミサイルを発射した。日本に脅威を与え、射程は米領グアムを狙える中距離以上。核実験強行に向けた「地ならし」という見方が出ており、朝鮮半島情勢の緊張が高まっている。  浜田靖一防衛相は、17年に日本列島を越えた「火星12」の可能性があると明らかにした。戦術核と組み合わせ、朝鮮半島有事の際に在日米軍基地やグアムの米軍基地からの増援を阻止する戦略の一環とみられる。  飛距離は過去最長で、韓国軍が発表した速度はマッハ17。3月に高角度のロフテッド軌道で発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」はマッハ20程度だったとされる。一部では「火星12」の改良型か、ICBMを初めて通常軌道で発射しつつ距離を抑えたとの見方もある。  北朝鮮は9月25日以降、5回もミサイルを発射。その間、米原子力空母も参加する米韓などの訓練が日本海で行われており、韓国・北韓大学院大の金東葉教授は「空母など米『戦略資産』の朝鮮半島展開に対する不満、威嚇とみるべきだ」と指摘した。  北朝鮮が今年前半に中長距離ミサイルを発射した際はロフテッド軌道で、一定の自制を見せた。しかし、今回は通常軌道で近隣国の上空を通過させる極めて挑発的な行為で、あえて緊張を高めている感もある。  金与正朝鮮労働党副部長は4月、「戦争初期に主導権を握るため」戦術核を使う意向を示唆。北朝鮮は9月の最高人民会議で核使用を法制化した。韓国情報機関の国家情報院は、16日開幕の中国共産党大会と11月8日の米中間選挙の間に北朝鮮が核実験に踏み切る可能性を指摘している。  現在、新型コロナウイルス対策などで、北朝鮮経済は疲弊し、特に食料や日用品が不足している。唯一誇れる軍事力で金正恩総書記の権威強化と民心の安定を図ろうとしているもようで、韓国の朴元坤・梨花女子大教授は「核ミサイル能力を最大限に高めて局面転換を模索しているのではないか。最後に核実験を行うつもりかもしれない」と分析した。  正恩氏は9月の演説で「絶対に先に核放棄しない。そのためのいかなる交渉もない」と表明。「バイデン米大統領の再選は困難とみて、相性が合うトランプ前大統領の再登場を待っているのではないか」(外交筋)という見方が少なくない。非核化ではなく核軍縮交渉を視野に、当分の間、核ミサイル開発にまい進するとみられる。 【時事通信社】 〔写真説明〕北朝鮮の金正恩総書記(朝鮮中央通信が9月9日公開)=平壌(AFP時事)
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