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「同胞と戦いたくない」=妻子残しトルコへ脱出―クリミアのウクライナ人


 【アンカラ時事】2014年にロシアが一方的に編入したウクライナ南部クリミア半島から、トルコへ逃れるウクライナ人住民が相次いでいる。ロシアのプーチン大統領が21日、ウクライナ侵攻部隊の増強に向けて「部分動員令」を発出。ロシア政府が「自国民」と見なす住民らも招集されかねないためだ。脱出を果たした男性らは29日、「妻子は残さざるを得なかった。それでも同じウクライナ人と戦うのは絶対に避けたかった」と苦渋の思いを語った。  ◇徒歩で22キロ移動  トルコの首都アンカラで取材に応じたのは、親戚関係にある25歳から42歳までの男性6人。24日に小型バスでクリミア半島のシンフェロポリを出発し、26日にロシア本土のウラジカフカス近郊の検問所を経由してジョージア(グルジア)に入国した。アンカラには28日に到着した。  バスを降りたウラジカフカスには、クリミアやロシア各地から脱出を目指す人々が集まっていた。ジョージアとの国境付近や国境の緩衝地帯では、峠道を含む計22キロを徒歩で移動した。  このうち4人は妻子持ちだが、ジョージアはロシア当局がクリミアで発行したパスポートの有効性を認めていない。14年以降に生まれてウクライナのパスポートや身分証明書を持たない子供が越境する手だてはないと判断し、泣く泣く故郷に残してきたという。  ◇腐敗のおかげで突破  6人の証言によれば、ジョージアに移動するまでの間、繰り返しロシアの警官らに行く手を阻まれ、尋問された。その都度「車1台1万ルーブル(約2万5000円)」「1人5000ルーブル」と要求される賄賂を渡し、突破への道が開けた。  ロシア当局は国内からジョージアへの越境を規制しているとされ、官憲の腐敗に助けられた形だ。ただ、男性の一人(40)は「自分だけで計1000米ドル(約14万5000円)はむしり取られた。トルコでの生活費として使うつもりだったのに」と複雑な表情を見せた。  6人はいずれも民族的にトルコとつながりが深いクリミア・タタール系のウクライナ人。14年の編入に反発してトルコへ移住し、既にアンカラで生活基盤を持つ同胞の支援で生計を立てていく考えだ。 【時事通信社】 〔写真説明〕ロシア側の国境検問所の先の緩衝地帯で、ジョージア(グルジア)側の入国審査を待つ人々=26日(提供写真・時事)
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