「厳正な規制遂行、変えず」＝山中委員長が就任会見―規制委

　原子力規制委員会の委員長に２６日付で就任した山中伸介氏が同日、記者会見し「福島を決して忘れない。この強い気持ちを持って独立性、透明性を堅持し、厳正な原子力規制を遂行していくという方針になんら変わりはない」と決意を述べた。 　山中氏は原子力工学の専門家。大阪大教授、副学長を経て２０１７年に規制委の委員に就任し、原発の再稼働に必要な審査のうち、設備や機器などの審査を主に担当してきた。 　原発の利活用を推進する政府や電力会社などからは、長期化する審査への不満が強まっている。山中氏は「厳正な審査を行うのが基本」とした上で、「迅速化や審査に関する対話は積極的に進めていきたい」と配慮をにじませた。　 　当面の課題として、人材育成などを挙げる。「規制を行っていく上で、職員の能力向上は大事だし、若い人に入ってもらうことも大切。他の委員からもアイデアをいただき、さまざまな工夫をしていきたい」と述べた。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕原子力規制委員会の委員長に就任し、記者会見する山中伸介氏＝２６日午後、東京都港区