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戦没者遺骨鑑定の専門施設設置=取り違え問題受け体制強化―件数1.5倍目標・厚労省


 厚生労働省は16日、太平洋戦争で犠牲となった戦没者の遺骨について、DNA型鑑定を専門に行う直轄施設を東京都江東区に設置した。同省では2019年、シベリア抑留者などの遺骨を外国人と取り違えていた問題が発覚。DNA型鑑定ができる体制を強化し、遺族の高齢化が進む中で一体でも多くの遺骨返還につなげたい考えだ。  厚労省によると、施設では国内外で見つかった遺骨を取り扱う予定。専用の機器を使い、遺骨からのDNA抽出や遺族との照合を行う。  戦没者遺骨のDNA型鑑定はこれまで、全国12の大学に委託され、19~21年度は計約2400件実施された。施設設置により、厚労省は今後3年間で鑑定件数を1.5倍に増やしたいとしている。   戦没者の遺骨収集をめぐっては19年7月、シベリア抑留者として持ち帰った遺骨が鑑定の結果、日本人ではなかったことが判明。同年12月に公表された有識者による検証報告では、鑑定の専門家から日本人ではない可能性を指摘されながら、同省が長年にわたり対応を取っていなかったことも明らかとなった。同様の事例はフィリピンやミャンマーでも発覚した。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕厚労省が16日に設置した戦没者遺骨のDNA型鑑定を専門に行う直轄施設の内部=東京都江東区(同省提供)
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