生徒指導の手引書改訂へ＝１２年ぶり、校則公開求める―文科省

　小中高校の教員が指導する際の手引書「生徒指導提要」の改訂を検討してきた文部科学省の有識者会議は２６日、校則をホームページ（ＨＰ）で公開し、「ブラック校則」と呼ばれる不適切な内容の見直しや、児童生徒らの参画を促す内容の改訂案をまとめた。改訂は１２年ぶりで、近くデジタルテキスト化した手引書を同省のＨＰで公開する。　 　改訂案では、校則をＨＰで公開し、制定した背景を示して順守につなげるほか、社会の変化を踏まえて絶えず見直すよう要請。児童生徒らが見直しに関与できるよう、手続きの明文化なども促している。 　また、小中学生に１人１台の情報端末を配備する「ＧＩＧＡスクール構想」に伴うトラブルも想定。教職員が児童生徒のチャット機能などの書き込みを確認できるような設定が必要とした。 　ＬＧＢＴといった「性的マイノリティー」に関し、いじめや差別を許さない指導の推進や、本人が「秘匿」を希望するケースをふまえ、教職員に相談しやすい環境整備が望まれるとした。家族の介護などを行う「ヤングケアラー」と呼ばれる児童生徒についても、早期把握と市町村の福祉部門を通じて支援につなげる重要性を記載した。（了）【時事通信社】