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ヒト声帯の進化解明=言語交流に適応―京都大


 京都大ヒト行動進化研究センターの西村剛・准教授らの研究グループは、ヒトの声帯が音声を使った言語コミュニケーションに適応して進化したことを発見したと発表した。ヒトの声帯は他の霊長類よりも単純な構造をしており、これによって安定した音声を長く維持し、複雑な音の変化を明瞭に表現できるようになったという。11日付の米科学誌「サイエンス」に掲載された。  研究グループは、霊長類43種の喉の標本を高解像度コンピューター断層撮影(CT)で解析。ヒト以外の霊長類は声帯のほかに声帯膜という膜状構造を持つ一方、ヒトには声帯膜がないことが分かった。  さらに、チンパンジーやニホンザルの喉の標本を使って音を出す実験や、声帯と声帯膜の振動モデルを使った検証などを行ったところ、ヒト以外の霊長類では主に声帯膜が振動しており、大きな音声や多様な音声をつくるのに適している一方で、不規則な振動が発生するなど安定性に欠けていた。これに対し、ヒトは声帯だけを振動させるため、安定した音声を長く維持できることが分かった。  西村准教授は「ヒトの声帯が単純になったおかげで音声がはっきりと聞こえるようになり、音声言語の獲得につながった。今後、ヒトが音声を制御する仕組みの解明も期待される」と話している。 (了)【時事通信社】
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