横領容疑で前事務局長再逮捕へ＝不正出金６．８億円、多くを流用か―幼稚園連合会事件・警視庁

　全日本私立幼稚園連合会をめぐる業務上横領事件で、連合会の資金数百万円を着服したとして、警視庁捜査２課は業務上横領容疑で、連合会の前事務局長勝倉教雄容疑者（４９）＝千葉県船橋市新高根＝を３日に再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で２日、分かった。 　同課は２０１７～２０年に連合会と関連団体の口座から不正出金された計約６億８０００万円のうち、多くを勝倉容疑者が私的に流用したとみて使途の解明などを急ぐ。 　捜査関係者によると、勝倉容疑者は２０年６月、会計責任者として管理していた連合会の預金口座から数百万円を着服した疑いが持たれている。 　連合会などによると、勝倉容疑者は１２年６月に連合会事務局長に就任し、関連団体の印鑑や通帳も含めて管理するようになった。２０年１月ごろ、職員が別の関連団体の定期預金の残高が減っていることに気付き、内部調査などで、１５０回超にわたり現金で計約６億８０００万円が不正に引き出されていたことが発覚した。 　同課は７月、連合会の資金計約７００万円を着服したとして、業務上横領容疑などで、勝倉容疑者と連合会前会長香川敬容疑者（７０）＝山口県防府市お茶屋町＝を逮捕した。 　勝倉容疑者は内部調査に対し、「（香川容疑者の）指示で入出金した」などと話していた。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕全日本私立幼稚園連合会の本部が入るビル＝７月１３日、東京都千代田区