ウクライナ穀物輸出で調整＝ロシアも参加、センター設置―トルコ

　【イスタンブール時事】トルコの最大都市イスタンブールで２７日、ウクライナ産穀物の輸出を進めるための「共同調整センター」が設置された。ウクライナ侵攻を続けるロシアも要員を派遣し、黒海上での穀物の安全な輸送実現を目指す。ロシアは輸出拠点となるウクライナ南部の港湾一帯で軍事作戦を継続しており、世界的な食料危機拡大の原因となっている輸出停滞を打開できるかは不透明だ。
　トルコのアカル国防相は２７日、調整センター開設に際し、ウクライナ穀物輸出の開始予定日には言及せず「準備中だ」と述べるにとどめた。
　センターは、トルコと国連の仲介で２２日に成立したロシアとウクライナの穀物輸送をめぐる合意に基づくもの。トルコの主導で査察団を結成して黒海上での監視活動を行うほか、ウクライナの港を行き来する船舶の運航管理なども担う。　【時事通信社】
〔写真説明〕２６日、キーウ（キエフ）近郊の小麦畑で進む収穫作業（ＥＰＡ時事）
〔写真説明〕ウクライナ産穀物の輸出に関する合意調印式に出席したトルコのエルドアン大統領＝２２日、イスタンブール（ＡＦＰ時事）
〔写真説明〕ロシア軍による攻撃の着弾現場で消火に当たるウクライナの消防士＝２５日、南部ミコライウ（ウクライナ非常事態庁提供）（ＡＦＰ時事）