長崎市長、女性記者に謝罪＝性暴力訴訟、市の賠償確定受け―東京

　長崎市の男性幹部（故人）から取材中に性暴力を受けたとして、報道機関の女性記者が市に損害賠償などを求めた訴訟で、市に賠償を命じた長崎地裁の判決が確定したことを受け、田上富久市長が１３日、東京都内で女性記者に謝罪した。 　田上市長は性暴力について「職務上の立場を利用した公務員としてあるまじき行為」と述べ、「使用者として深くおわびする」と頭を下げた。面会後、報道陣に「非常に長い間、つらい思いをさせてきた。こうした事案が繰り返されないよう、対応の仕組みづくりなどをしていかなければならない」と話した。 　女性記者は「加害者側から正式な謝罪が得られるのはとても大きなこと。きょうは一つの区切りだった」と語った。 　判決などによると、女性記者は２００７年７月、市原爆被爆対策部長（当時）の男性から性暴力を受けた。１９年に提訴し、今年５月、長崎地裁が判決で市に約１９７５万円の支払いを命じた。双方とも控訴せず、６月に確定した。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕長崎市の男性幹部（故人）による性暴力をめぐり、女性記者（左手前）に謝罪する田上富久市長（奥右）＝１３日午後、東京都千代田区