英首相「私は去らない」＝辞任拒否も造反止まらず

　【ロンドン時事】新型コロナウイルス規制違反の首相官邸パーティー問題や不祥事の対応で批判を浴び、辞任圧力にさらされるジョンソン英首相は６日、続投の意思を改めて表明した。英メディアによると、主要閣僚らが辞任するよう直接説得を試みたが、首相は「私は去らない」と応じなかった。 　首相をめぐっては、５日、指導力を問題視するスナク財務相とジャビド保健相が辞任。これを機に政府の要職に就く与党保守党議員らによる抗議の辞任が相次ぎ、６日にはハート・ウェールズ相も辞表を提出するなど、その数は２４時間で約４０人に達した。英メディアは「辞表の雪崩」「辞任の波」と報じた。 　政府内の混乱は極まっており、報道によれば、危機感を募らせる複数の閣僚が６日夜、首相官邸に集まり「辞める時期が来た」と首相に退陣を促した。首相はこれをはねつけ、辞職を勧めた一人とされる盟友のゴーブ住宅・地域社会相を解任する「反撃」に出た。 　批判と反発の嵐が渦巻く中、首相は７日に経済政策の発表を予定するなど、あくまでも辞任圧力に屈しない構え。しかし、６日夜にテレビ出演したブレイバーマン法務長官が公然と首相に辞任を要求し、自ら保守党の党首選に名乗りを上げるなど、「反ジョンソン」の動きはやみそうにない。　【時事通信社】 〔写真説明〕ジョンソン英首相（左）とゴーブ住宅・地域社会相＝５月１２日、ストークオントレント（ＡＦＰ時事）