旅行予約サイトの調査終了＝エクスペディアの改善計画認定―公取委

　大手旅行予約サイトが契約先の宿泊施設に対し、自社サイトが最安値となるよう不当に求めていたとされる問題で、公正取引委員会は２日、「エクスペディア」のグループ会社（スイス）が提出した改善計画を認定した。行政処分の「確約手続き」に基づくもので、同社は問題となった行為を取りやめることなどを約束。旅行予約サイトをめぐる一連の調査は終了した。　 　公取委によると、エクスペディア側は日本国内のホテルや旅館などの施設に対し、契約の際に自社サイトに掲載する宿泊料金を競合他社や施設のサイトと同額以下にするよう求めていた。 　こうした条件下で、競合他社のサイトが自らの負担で施設の宿泊料金を割り引いて顧客を獲得しようとした場合、エクスペディアのサイトでも料金が引き下げられ、施設側の利益が減少する。これを嫌った施設側が競合他社に割り引きを断ることで、サイト間の競争が起きにくくなり、結果的に消費者の負担も増す可能性が生じる。 　これは「同等性条件」と呼ばれる契約で、市場でのシェアが大きい有力事業者などが設けると、独禁法が禁じる「拘束条件付き取引」に抵触する恐れがある。 　公取委は「楽天トラベル」を運営する楽天や「ブッキングドットコム」も調査。両社から提出された改善計画を認定している。（了）【時事通信社】