封鎖や移送頻発、緩まぬ行動制限＝コロナ厳戒１カ月―北京

　【北京時事】中国・北京市で、新型コロナウイルスの感染対策が強化されてから２５日で１カ月となった。上海のようなロックダウン（都市封鎖）は回避しているものの、マンション単位の封鎖が頻発し、多数の住民を一斉に隔離施設へ移送する措置も行われている。習近平指導部は厳格な「ゼロコロナ」政策を堅持しており、行動制限が長期化する可能性もある。 　北京市では連日４０～５０人前後の新規感染者が確認され、４月２２日以降の累計は１５００人を超えた。５月初めの連休期間中の措置として始まった店内飲食禁止は、現在も継続。公園や娯楽施設、一部の地下鉄駅は閉鎖されたままだ。 　集団感染が確認された海淀区のコミュニティーでは、住民１８００人以上が隔離のため、北京冬季五輪の会場となった河北省張家口市に１００台のバスで移送された。孫春蘭副首相は２３日、同区などを視察し「習近平総書記（国家主席）の重要な指示を徹底し、移送や隔離を加速させる」よう強調した。 　複数の感染者を出した組織の幹部が責任を問われ、処分される例も相次いでいる。インターネット上には「いつの日か『対策不足』より『過度な対策』で問責されるニュースが増えますように」といった書き込みが見られた。　【時事通信社】 〔写真説明〕新型コロナウイルス対策のため閉鎖が続く北京の公園＝１３日 〔写真説明〕２５日、新型コロナウイルス感染対策のため閉鎖が続く北京の地下鉄駅入り口