３年ぶりに「分水おいらん道中」＝新潟県燕市〔地域〕

　新潟・信濃川の大河津分水路事業の完成記念で植えられた約２６００本の桜が満開の時期に行われる燕市の伝統行事「分水おいらん道中」が１７日、３年ぶりに開催され、集まった約６００人の市民らが楽しんだ。 　毎年４月の第３日曜に催しているが、おととしから新型コロナウイルス対策のために中止された。今年は信濃川の歴史的治水事業となった分水路通水から１００周年に当たるため、会場を市内の総合体育館の屋内に移し、入場者の感染対策を徹底した上で３回に分けて行った。 　おいらん道中は１９２４年の地元有志による仮装行列が起源で、一般市民から公募した参加者が練習を積んで臨んでいる。おいらん役の「信濃太夫」「桜太夫」「分水太夫」の３人に約６０人の付き人が、日本さくら名所１００選に選ばれた大河津分水路の桜並木を練り歩く豪華絢爛（けんらん）な行事だ。 　体育館が会場となった今回は規模を縮小し、分水太夫１人と１７人の付き人が優雅に練り歩いた。プロジェクションマッピングで大河津分水路の桜並木がステージに再現され、太夫に観客が盛んにカメラを向けていた。　（了）【時事通信社】